
冬が旬の柚子。「冬至に柚子湯に入ると風邪をひかない」と言いますね。柚子は香りも強く、その香りが邪気を寄せ付けないと考えられてきました。ゆずは実るまでに長い年月がかかります。「長年の苦労が実りますように」という願いも込められているそうです。
柚子には体を温めるだけでなく、美肌に良い成分、疲れをとる成分も含まれています。
柚子は内側から体を温める??
リモネンを中心とする柚子の香り成分には、皮膚を刺激して保温効果、血管を広げる働きもありますので血のめぐりを良くしてくれます。
柚子はみかんのように食べることはありませんが、薬味や柚子茶など果皮を食べることが多い果実です。柑橘類の皮に多く含まれるヘスペリジンは、血のめぐりを良くし、毛細血管を強くする働きがあります。ヘスペリジンは水に溶けにくい成分ですので、お風呂に入れたところで体を温めてくれる効果はあまりありませんが、食べるのであれば効果が期待できます。
血のめぐりが良くないとむくみを感じやすくなります。柚子にはカリウムが豊富に含まれており、余分な塩分を排出する働きがあります。また塩味を強く感じさせてくれるので、塩分を控えることもでき、むくみを感じやすい方にもおすすめです。

柚子湯は美肌湯、疲労回復にも効果的
柚子は、柑橘類でもトップクラスのビタミンC含有量を誇ります。ビタミンCは、抗酸化作用を持ち、肌の保水力を高めるため、エイジングケアや乾燥肌の予防に効果的な成分です。柑橘類に多く含まれるビタミンCですが、果汁よりも果皮の方に多く含まれています。いくら果皮にビタミンCが多く含まれているからといっても、果皮ごと食べる事はあまりないと思います。しかし、ビタミンCは水に溶けやすい成分ですので、柚子湯としてお風呂に入れることで果皮のビタミンCまでもがお湯に溶け出し、美肌に働きかけてくれるのです。
香り成分であるリモネンも、皮脂汚れや古い角質など肌の汚れを落としてくれる働きや保湿効果があるとされていますので、さらなる美肌効果が期待できます。しかし、リモネンは酸化しやすく成分です。酸化すると肌への刺激が強くなりますので、敏感肌、アレルギー体質の方は、注意する必要があります。
柚子にはクエン酸も多く含まれています。クエン酸は疲労回復に効果がある成分ですね。柚子に含まれる香り成分は、リラックス効果も体と心の疲れをとるには柚子湯は最適です。

今日は12月22日、冬至です。
冬至に柚子湯に入ると風邪をひかないというのは、昔ながらの知恵だったのですね。
