20代女性は脂質を摂り過ぎ!脂質を知って賢く摂る

若い女性に意外に多いのが、脂質の過剰摂取。「痩せたい!」という意識が強い20代女性が、全世代で唯一脂質を摂り過ぎているそうです。脂質は摂りすぎても、不足してもダメ。大切なのは、摂る量と摂る質です。

脂質は3大栄養素のひとつ

「脂」というと、肥満の原因になるようなイメージがありませんか?しかし脂質は、炭水化物、タンパク質と並ぶ3大栄養素のひとつで、エネルギーを作り出すほか、細胞膜やホルモンの材料となり、体の維持に欠かせない成分です。脂質が不足すると、エネルギー不足によって疲れやすくなったり、集中力が低下したりします。また脂質の不足は、肌や髪の乾燥を引き起こします。逆に脂質を摂り過ぎると、肥満、メタボ、心疾患、アレルギー疾患、免疫低下など、さまざまな健康リスクが伴います。脂質は摂る量が大切なのです。
1日に摂取してよい脂質は、およそ45~65g。だいたい50gが目安になります。
バターたっぷりのクロワッサン、生クリームを使ったカルボナーラ、ミルクたっぷりのカフェラテ、チョコレートなど若い女性が好きそうなものには、たっぷりの脂質が含まれています。脂を避けているつもりでも、実は意外に摂っているということが多いようです。特に市販のお弁当やレトルト食品、インスタント食品などを日常的に食べている人、食べるお肉の量が多い人は、脂質を摂りすぎる傾向があるので注意が必要です。

摂りたい脂質と避けたい脂質

脂質といっても、DHAやEPAなど積極的に摂りたい脂質と、トランス脂肪酸のように避けたい脂質があります。さらに、体に良いとされる脂質にもいくつか種類があり、それぞれ性質が異なります。

体に良いとされる脂質で代表的なものは、オメガ3と呼ばれる脂肪酸で、青魚に多いDHA、EPAが知られています。DHAは、中性脂肪を低下させる働きや高血圧、脳卒中、痴呆を予防する働きがあるとされ、EPAは、中性脂肪を低下させる働きや血栓リスクを抑える働きがあります。また、エゴマ油、アマニ油などには、体内で合成できない必須脂肪酸のα-リノレン酸が含まれており、アレルギー疾患を予防する働きがあります。これらの脂質は酸化しやすいので、サラダなど加熱せずに摂る方法がおすすめです。
オリーブ油、ゴマ油、米油には、血中のコレステロールを低下させる働きがあります。これらの油は酸化しにくいので、加熱料理におすすめです。
菜種油、大豆油などのサラダ油には、オメガ6と呼ばれる脂肪酸が含まれています。オメガ6は不足すると皮膚炎などを起こしますが、現代人は摂り過ぎる傾向がありますので注意が必要です。
お肉、バター、ラードに含まれる脂質は、飽和脂肪酸で、こちらも摂り過ぎると炎症の原因になるほか、体脂肪とし蓄積されやすく、こちらも注意が必要です。
高温で加熱した油や長期間空気にさらされた油は、油の酸化が進んでおり、これらが体内に入ると細胞を傷つけてしまうので避けた方がよい脂質です。マーガリンや菓子パンに多く含まれるトランス脂肪酸は、心疾患やメタボのリスクを高めるので摂り過ぎないようにしましょう。

どの脂質が体に良いのか、どうやって摂るのが良いのかを知り、いろいろな種類の脂質を取り入れるように意識すると、脂質を上手に摂ることが出来ますね。

キノコやお茶を味方にして、2~3日間で調整すればよし!

1日の脂質量の目安は約50gですが、これから忘年会、クリスマス、お正月、新年会と、外食する機会も増え、脂質量のコントロールが難しくなる季節です。厳密に1日50gを守ろうとすると大変ですが、2~3日の間で調整するようにすれば無理なく続けられます。

そして、脂質を摂り過ぎた時の強い味方もあります。きのこ類に含まれるキノコキトサンという水溶性食物繊維には、脂質の吸収を抑える働きがあります。海藻類に多く含まれるアルギン酸という水溶性食物繊維も脂質の吸収を抑える働きがあります。
ウーロン茶ポリフェノールには、脂肪の排出を促す働きがありますので、食事と一緒に飲むのがおすすめです。
アキグミ茶に含まれるポリフェノールにもウーロン茶ポリフェノールと同様の働きがあります。アキグミ茶はカフェインも含まれていないので、お子様も安心して飲めますよ。