ひとつまみで美肌を目指せるクルミの秘密

クルミと言えばカルフォルニアが産地ですが、原産は古代ペルシア地方であるといわれています。クルミの歴史は古く、紀元前7000年前から食されてきました。日本でもオニグルミ、ヒメグルミが自生していて、縄文時代から栽培されていきました。
昔から世界中で人類の身近にあった食材だったのですね。

くるみはバランスがとれた栄養食

クルミはオメガ3であるα-リノレン酸を豊富に含んでおり、その含有量はピーナッツ、カシューナッツ、マカダミアナッツなど他のナッツ類と比べてもズバ抜けて多いのです。オメガ3は、私たちが生きていく上でとても重要な成分ですが、体内でつくることが出来ないので、食べ物から摂取する必要があります。
また、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、葉酸、マグネシウム、銅、亜鉛、食物繊維なども含まれており、さまざまな栄養素がバランスよく摂れ、コレステロールはゼロ。くるみに含まれるオメガ3は血のめぐりを良くするので、コレステロールを低下させる働きがあります。

美肌・ダイエット効果にも期待

クルミに多く含まれているオメガ3は、肌の潤いを保ち、乾燥からお肌を守ってくれます。
クルミにはオメガ3以外にも美肌によい栄養が含まれています。抗酸化作用があるポリフェノールも多く含まれていて、その量は赤ワイン1杯に含まれるポリフェノール量より多いのです。
また、同じく抗酸化作用を持つビタミンEも含まれています。ビタミンEは、新陳代謝を活性化しる働きや、血のめぐりを良くする働きがあるので、皮膚の乾燥を防ぎ、抗酸化作用で紫外線ダメージによるシミ、シワ、たるみを防ぐ効果が期待できます。そして、葉酸は貧血による血のめぐりの悪さからくるくすみに効果的。マグネシウムは、乾燥肌を予防し、肌のキメを整えてくれますので、くるみは美肌に良い食材です。
食物繊維も多く、便秘改善、腸内環境を整えることも期待できます。満腹感が得られますし、糖質が低いので、ダイエットにも適している食材とも言えます。

 

生とロースト、どっちが良い??

生のクルミとローストしたクルミでは、栄養素が異なります。
ビタミン類は熱に弱いので、ローストしたクルミは加熱工程でビタミン類が少なくなってしまいます。また、脂質(油の部分)は加熱によって酸化してしまい、劣化します。しかし、ポリフェノールは、ローストしたクルミの方が多いそうです。
どちらが良いかは判断しにくいですが、クルミの場合は含まれる栄養素の違いよりも、無理なく食べられる方法で使い分ける方が良いかと思います。
もちろん薬ではないので、食べたらすぐに効果が表れるというわけではありません。必要な栄養が不足しないことが大切だと思いますので、何事も継続することが良いかな、と思います。

 

クルミは1日一つまみ、5、6粒くらいで良いので、手軽にバランスよく栄養を摂ることができます。保存する際は、程よい水分を保ってあげると味と食感が保たれますので、密封容器で冷蔵庫保管してあげると良いそうです。きちんと保存すれば1年くらい美味しく食べられますよ。